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酒は百薬の長?

Q アルコールと一緒に摂取していけない薬は、アルコール摂取後どれくらい間をあけて服用すればよいでしょうか?


A
 ご質問ありがとうございます。

 まず、アルコールと一緒に服用していけない薬の種類ですが、ほとんど全てです。なぜなら、体内に吸収されたアルコールも薬も肝臓で分解され、体外に捨てられるからです。つまり、アルコールも薬も同じ処理工場を使用するので、処理しきれないものは体内に残ってしまうということになるのですね。アルコールが残ってもキケン!おくすりが残ってもキケン!一緒には摂取しないでくださいねナイス

 ちなみに、アルコールの分解速度は…

    人によって違います!!もちろん、体調によっても。

 そんなことはご承知だと思いますので、だいたいの計算をしてみましょうね。アルコールの処理速度は体重10kgあたり、1時間に1gと言われています。
例:体重60kgの方が缶ビール1缶(350㏄、アルコール度数5%)を飲みました。
体重が60kgなので、1時間あたり60÷10=6(g)のアルコールを処理できることになります。
350ccの5%がアルコールだから、350×0.05=17.5(g)
17.5÷6=2.9(時間)

 ビール1缶だったら、お互いに影響を与えない間隔が3時間くらいということになります。薬を服用してから肝臓に届くまでの時間も考慮すると、飲酒と服薬の間に最低2時間は必要ですね。

 ところで、日本人はアルコールの分解がとても苦手な人種であることをご存知ですか?

 まず、アルコールの分解過程を下に示します。
 
     アルコール―①→アセトアルデヒド―②→酢酸――→二酸化炭素+水

 ①の酵素を作るのが苦手な人はアルコールを摂取するとすぐに顔が真っ赤になります。急性アルコール中毒になりやすいのはこのタイプの人です。②の酵素を作るのが苦手な人は二日酔いの原因物質である、アセトアルデヒドを体内にため込んでしまいがちなので、二日酔いになりやすいです。日本人の約半数が②の酵素を作るのが苦手なのです。
 
 お酒は百薬の長と言われますが、ご自身の体質をしっかり知り、上手に付き合いましょうね。お酒はほどほどに…ニコニコ


担当:ホリバ

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